2010年10月31日日曜日

(mixtape) Secret Hangout Vol.3 / V.A.



フライングロータスやラスコーが参加しているコンピ。無料。正直、二人の音源目当てで落としたけど、他の曲も断然かっこいい。とりあえずDLしてみてください。

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2010年10月28日木曜日

(mixtape) Paradise Falls / Mansions On the Moon (presented by DJ Benzi and Diplo)


Mansions on The Moonは全く知らなかったけど、Pnuma Trio というUSのジャムバンドのメンバー二人とシンガーソングライターのTedの3人組。まだ、音源の発売は無く、現在デビューアルバム作成中とのこと。今回のmixtapeは、既に発表している既発曲に加えて、リミックスを収録したもの。テクノ、エレクトロ、そしてダブステップと現行のクラブミュージックのエッセンスが詰まったものですが、例えばオリジナル曲のLove is Going to Destroy MeとかShe makes me feelにあるような独特の叙情性(クラブミュージックというよりはデスキャブのようなインディーバンドのそれ)は、シンガーソングライターのTedの貢献が大きいような気がします。インディーロックの音楽と、テクノやヒップホップ等のクラブミュージックとのミクスチャーは今に始まった話しではないと思いますが、単純に1+1=2的な単純なものから、近年はより複雑なものへと発展してきているように思います。ヒップホップにおいては、とみにそれを感じるわけです。例えば、ロックミュージックとのコラボレーションと言えば、Run DMC×エアロスミスが古典的ですが、ハードロックのギターリフをブレイクビーツに合わせるという手法です。これが形骸化してミクスチャーロックというものが産まれたと思うのですが、最近のロックとのコラボというのはそんな単純なものではない。例えば、カニエウェストやキッドカディなどは、積極的にインディーロックバンドとのコラボを模索しており、例えばキッドカディはファーストアルバムのPursuit of Happinessで、MGMTとRatatattとの競演をしていますが、単に曲の一部をサンプリングするという手法ではなく(言い換えればロックがヒップホップに譲歩する)、曲の構成の段階から両者が関わることで、サイケデリックヒップホップとでもいうべき独特のアートフォームを形成するに至っているわけです。
話しが長くなりましたが、Mansions on the Moonを聴いて、同様の感動を覚えました。最新鋭のクラブサウンドにインディーロックの叙情性がしなやかに絡んでいるという感じでしょうか。新たなミクスチャーミュージックの誕生といっても過言ではないかもしれません。

DL Link
Artist Link

(参考)
Love is Going to Destroy Me / Mansions on The Moon

She makes me feel  / Mansions on The Moon

Walk This Way / Run DMC & Aero Smith

Pursuit of Happiness / Kid Cudi

2010年10月19日火曜日

百円ディグ 第0回

行きつけの中古CDショップの100円コーナーで今日、見つけた良盤を紹介。失敗することも多いんだけど、当たりだとめちゃくちゃ嬉しいんだよね。

1. μ-ziq vs the auteurs / μ-ziq





μ-ziqは、エイフェックスツイン経由で知って、今まで何枚かアルバムを聴いてきたけどいまいちしっくりこなかった。このアルバムは、イギリスのthe auteurs というオルタナバンドの曲をμ-ziqがリミックスするというもの。恥ずかしながら、元ネタのauteursは未聴なんですが、変態μ-ziqがいわゆる真っ当なリミックスをするわけがなく(笑)。しかしながら、予想に反して、原曲にあったであろう牧歌性を上手に残しながら、ギターリフやアコギのカッティングのサンプリングの上にμ-ziqが若干インダストリアルなブレイクビーツを乗せていくという構成になっていて、非常に面白い。この数年後に、エイフェックスもリミックス集を出すけど、あれほどはちゃめちゃじゃ無い。元ネタを上手にいかしていて、そこに不釣り合いなμ-ziqの変態ビートが乗っかるから余計にシュール。ちなみにauteursのフロントマンの人は、本盤を「ルーリードでいえば、メタルマシーンミュージックみたいなもんさ」と、褒めてるのか、貶しているのかよくわからんコメントをしているらしい。(笑)

2. Ten Songs about You / Ben & Jason




ロンドン出身の2人組の三枚目。たしか、ファーストがでた頃、渋谷陽一のワールドロックナウで曲を聴いて、おっと思ったのを覚えている。まだ、ロッキンオンを欠かさず買ってた頃で、広告が乗っていたのも覚えている。すごく欲しかったけどお金が無くて諦めて、結局今に至っていたところで百円コーナーにて発見。当時は、ベルセバと比較されていたけど、本作を聴くかぎり、歌声はベンズの頃の、いやもっと限定的に言うとHigh and Dryのトムヨークですね。ファルセットはMUSEのマシューベラミーを彷彿とさせる時もある。歌声も素晴らしんだけど、ソングライティングも卓越してて、どの曲も珠玉の名曲とはいかないまでも、飽きずに聴ける佳曲が続く。シンガーソングライターのアルバムは沢山聴いてきたけど、これはかなり好きなアルバムです。これからもずっと聴いていけそうな名盤に出会う事が出来ました。








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(photo) Live in London / MF Doom













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2010年10月18日月曜日

(NEWS) Albiniファッションについて語る




ちょっと前の記事なんだけど、アンダーグラウンドのキング、スティーブ・アルビニがGQ誌というファッション雑誌のインタビューの一部。
このインタビューでは、メジャーレーベルのゲフィンに移籍して活動してきたソニックユースを批判したことで話題になったんだけど、個人的にはこっちのが笑える。

“I think fashion is repulsive. The whole idea that someone else can make clothing that is supposed to be in style and make other people look good is ridiculous. It sickens me to think that there is an industry that plays to the low self-esteem of the general public. I would like the fashion industry to collapse. I think it plays to the most superficial, most insecure parts of human nature. I hope GQ as a magazine fails. I hope that all of these people who make a living by looking pretty are eventually made destitute or forced to do something of substance. At least pornography has a function.”

簡単にまとめると、ファッション業界なんていうのは上っ面だけを取り繕う馬鹿げた業界で早く滅びればいいとおっしゃっています。そして、ファッション雑誌であるGQ誌にむかって、GQも早く廃刊することを望むよ!とおっしゃっています。服飾も一つの文化であるという見方もある(実際、キムゴードンはエックスガールのデザイナーもやってたよね?)と思うのですが、アルビニ氏はバッサリと切り捨てています。ここまで潔いと笑えます。


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(thought)アルバムの値段を下げるか?曲の単価を上げるか?

iTunesの普及により、曲のバラ売りが多くなり『アルバム』という単位が消滅しつつあると言われていますが、以下の記事では低迷するセールスを立て直すためには、

1) アルバム単価を極端に落とす(二百円)ことで、薄利多売を目指す。
2) 曲単価を今よりも上げる(二百円)ことで、千円程度のアルバムのお
得感をアップさせる。

という二つのラディカルな意見が掲載されています。消費者としては、前者が圧倒的に有利なわけですが、海賊行為をしている人々が二百円という額のお金でさえけちるようであれば、音楽業界は確実に潰れてしまうでしょう。後者はいいように騙されている感じだし。。
ただ、ハードであれ、ソフトの形式であれアルバム一枚三千円近い値段というのはこのご時世、もう通用しないことは確かです。
少し前、日本のラッパーzeebraがツイッターで、iTunesでの曲バラ売りに関して苦言を呈していましたが、アーティストとしてはセールス上の問題だけでなく、『アルバム一枚で一つの作品』という信念が大切なのだと思います。個人的には、デジタルであれば五百円でアルバムが買えれば最高だと思います。企業の利益、アーティストの意向、消費者側の懐具合という三つの要素の最適な妥協点としてのアルバム単価を模索して行くことが大切なのだと思いました。


Original Article

(art work) Death to False Metal / WEEZER


正直、セカンド以降のウィーザーはあまり興味が無い。しかし、このアルバムジャケのサンプリング元は気になる。ジャケ右上あたりの光源に神殿を見てしまう人は多いはずだ、多分www

2010年10月16日土曜日

(new song) Horse / Brian Eno

11月になんとあのワープから発売されるブライアンイーノのアルバムから一曲。
On LandとかWobbleとやったやつとかにあったような攻撃性のある曲ですね。アルバムが楽しみです。



Brian Eno - Horse (taken from Small Craft On A Milk Sea) by Warp Records

2010年10月14日木曜日

(NEWS) T.I.の人命救助

TMZによると、アトランタのラッパーTIがラジオ出演中に隣のビルで飛び降りようとする男性に、急遽、自殺を思い止めるようビデオで呼びかけ、無事自殺を止めることに成功したということらしい。
「自殺なんていいことなんて何一つ無い。自分の命を自分で奪うことになんの価値も無い。俺お前を助けるためにここに来たんだ。だから下に降りてきて一緒に話そう。」って言ったらしい。普段、T.I.は聴かないけど、これは本当に素晴らしい。言葉で人を救えるなんてラッパーにとっては最も美しいことじゃないか。

2010年10月12日火曜日

(mixtape) Laced Up / Raz Fresco


カナダ出身弱冠15才のRaz Fresco君のセカンドミックステープが届きました。確か、当初は8月に発表されるということだったのですが、延期に延期を重ねてやっと出ました。この人の凄いとこは、ラップもうまいけど、トラックも自分でしっかり作っちゃうんですね。今作も24曲中12曲が自作のトラックです。Laying' Lowというクリップを見て知ったクチですが、80年代のオールドスクールへのオマージュが込められた(リメイクじゃないとこがミソ)トラックが自分には凄く新鮮に聞こえたわけです。あまり専門的なことはわかりませんが、彼はビートの組み方がしっかりしていてとてもこだわりを感じます。凡庸な曲もありますが、M2,M10とか斬新さを感じます。サンプリングスキルも前作以上に磨きがかかってます。
Mac Millerしかり、恐るべき十代。

DL

2010年10月7日木曜日

(mixtape) Radio / Exile & FLüD Watches


Aloe BlaccのセカンドGood Thingsはとても良い作品でした。芸達者ではあるがいまいち統一性に欠けたファーストから、ヴィンテージソウルに路線を統一したことは正解だったと思います。ネオソウルとはまた別文脈での濃密なソウルミュージック。同時にジャケットに見られるような「かわいさ」がリリックやサウンド全般にも反映されていて、聴いていて温かい気持ちになる素敵な作品でした。
さて、そんなアローさんの元相棒であるトラックメーカーExileのミックステープです。僕も、つい最近知ったのですが、このミックステープの2曲目にも収録されている、Population Control (Samiyam & Dibiase Remix)を聴いて「おっ!」と。聴いて頂けるとわかると思うのですが、J Dilla直系の音です。巷では、やれハドソンモホークだ、フライングロータスだと続々登場する「ディラチルドレン」ですが、私的には彼こそがディラの正当な後継者かと思います。個人的にはディラといえば、Love Movomentなんですが、あの密室的で実験的でかつソウルフルなあんな音を鳴らしています。

Track List
1. Frequency (Knxwledge Remix) f. Evidence w/
2. Population Control (Samiyam & Dibiase Remix)
3. Were All In Power f. Evidence, Krondon & Blame One
4. Watch Out False Prophet f. Dagsavage
5. Machine (Davinci Remix)
6. It’s Coming Down f. Alchemist (Knxwledge & Shafiq Husayn Remix)
7. So We Can Move (P.U.D.G.E. Remix) f. Co$$ & Aloe Blacc
8. Sound is God f. ADAD
9. Your Summer Song (Take Remix)
10. Mega Mix (Mike Gao Remix) f. Fashawn & ADAD
11. In Tune Static (Assembly Line Remix)
12. San Pedro Cactus
13. Love Line (6Fingers Remix) f. Blu
14. Stay Tuned (here) f. Muhsinah & ADAD
15. In Love (Milo 1, DJ Day, Clutchy Hopkins Remix)

DL

2010年10月6日水曜日

GAYNGS (ぎゃんぐす)


偶然、Pitchforkのサイトを見て知ったんですが、久々のアタリです。詳細がいまのところ、あんまわかってないんですが、とにかく聴いてみて下さい。リンク先は、とあるサイトでのラジオセッションで4曲やってます。Sadeのカバーをしたというので、チェックしてみたんですが、見事持ってかれました。その勢いで、彼らのファーストアルバムRelatedも聴いてみましたが、傑作。個人的な今年のベスト3には入りますね。あえて、ジャンルを言えばコズミックAOR(いやアッシドAORか?)といえばいいのかな。僕は彼らの演奏に、シャーデーも、スティーリーダンも、ボビーコルドウェルも、裸のラリーズもヨラテンゴも見ました。ワクワクすると同時に、聴いていてこの上ない幸せに満たされる音楽。こんなの、フレーミングリップスのSoft Bulletin 以来のような気がするわ。

Check it!

2010年10月5日火曜日

(new song) Lucky1 / Avey Tare (from Animal Collective)


アニコレの中の人のソロ。反復するビープ音のビートとリバーブかかりまくりの歌の組み合わせが実にサイケデリック。(右クリック+保存)

DL

(new song) Sunshine / Rye Rye feat.M.I.A


M.I.Aの秘蔵っ子、ライライのシングル。最近、ちょっと突っ走り(突っ張り?)過ぎ感のある、M.I.A.よりもかつてのM.I.A.色を強く感じさせる作風です。アルバムが楽しみ。

 Rye Rye - "Sunshine" f/ M.I.A. by Pretty Much Amazing

2010年10月4日月曜日

Matador 21 anniversary@ Las Vegas 雑感



10月2日〜4日の3日間にかけてラスヴェガスのPearlというライブハウスで行われているMatador Recordの21周年記念フェス。大半のセットがストリーミングでライブ中継されるということで、僕も早速拝見しました。僕が見たのは、Sonic Youth, Pavement, Cat Power, Belle & Sebastian。ソニックスは、二年前にサマソニで見たときよりもずっとエネルギッシュな演奏。pavementはこれでラストライブということもあってライブ未体験の僕には本当にありがたかった。Groundedから始まったのも嬉しかった。キャットパワーはSatisfactionから始まったり、ジャクソンブラウンのThese Daysやったり、カバー中心のセットでしたが、なんだか不完全燃焼な感じが否めなかった。僕は、どちらかというと最近のメンフィスブルース路線よりも、Cover recordsとかYou Are Freeが好きなんでショーンマーシャルの弾き語りでも良かったんだけどなぁ。ドラムはDirty Threeの人だったらしい。(後で知った。)で、ベルセバ。やはり、ベルセバも6年くらい前に見たことがあったけど、祝祭的な雰囲気に包まれた演奏でした。正直、アンコール前にやったSleep O'clock、イザベルがいたらほんと完璧だった。演奏も完璧だし、気取ってるし、スノッブといえばそうなんだろうけど、でも嫌みを感じさせない、見ている側もみんな幸せな気分になれる80分。
なんだか、自分の青春を再訪問する気持ちで過ごした2日間だった。